札幌ではカツラの大木がとても多いと思います。
北海道で大木というと、多くの人はハルニレ と言います。
カツラも負けてはいません。
カツラの場合は生長の過程で木の幹がなかなか一本にまとまりません。
幹の根本から発生する新たな幹がやがて生長して大きくなることが多いのです。
これは木質が腐食しやすいことに起因しているように考えられます。
大木になって主の幹の代謝が落ちると、さまざまな要因で部分的に壊死し、未来全体に広がり朽ちてしまいます。
新たな幹があれば樹木全体の生命は継続できます。
カツラの大木、古木の多くは主幹が朽ちてなくなっているものが多く見受けられます。
これは同じ大木のハルニレとはまったく異なっています。
枝の発生も多く、大木になるまでにその殆どが淘汰されなくなります。
残った枝は大枝になり樹形をつくります。
入り組んでいて、生き残りの力強さも感じます。
この写真の樹は樹齢270年くらいと言われています。
この樹もやがて主幹が朽ちて、後発の幹が主幹となることでしょう。