エゾムラサキツツジは北海道に自生する数少ない常緑のツツジです。
半常緑樹という言い方をする人もいます。
全てのリーフ(葉)が越冬するのではなく、冬季落葉するリーフもあるからです。
グリーンシーズンには丸いかたちをしたリーフなのですが、冬季は寒さに耐えるためか筒状に丸まっています。
この枝に残って越冬するリーフは春に開花する花を引き立たせます。
北国で春一番に咲く花木は?と問われると真っ先に出てくるのがこのエゾムラサキツツジです!
北海道の人はこの花木が好きで、まだ肌寒い季節にどこの庭でも咲きはじめます。
濃い色合いであるけれども、薄い透き通った花びらを見ると春が来たことを実感させられる
真冬の今、この花の開花を想うと土の香りが漂ってきそうです。
けっして暖かくはない開花の季節ですが、やわらかな日差しが目に浮かびます。
共に咲く季節の花木はレンギョウの黄色い花です。
エゾムラサキツツジとレンギョウのコントラストは北国の春の景観に溶け込みます。
北海道では、早春の花木のイメージはエゾムラサキツツジですね。